コラム

三明機工が教える「鋳造工場の未来を支える自動化」

― 人手不足・技能伝承・GX時代に求められる設備づくりとは ―

鋳造工場における注湯工程の自動化設備

鋳造業界では、人手不足や熟練技能者の高齢化、エネルギーコストの上昇など、さまざまな課題への対応が求められています。さらに、GXや省エネルギーへの取り組みも重要になり、鋳造工程の自動化への関心が高まっています。
鋳造工場の自動化は、単に人手を減らすだけではありません。作業の負担を軽減し、生産を安定させるとともに、熟練者の技能を次の世代へつなげていくための設備づくりが重要です。

鋳造工場が抱える5つの課題

1. 人手不足への対応

材料供給、ノロ取り、溶湯搬送・注湯、粗材搬送、仕上げなど、鋳造現場には重量物の取り扱いや繰り返し作業が数多くあります。
こうした作業を自動化することで、作業者の身体的な負担を軽減し、限られた人員でも安定した生産を行いやすくなります。

2. 技能伝承

鋳造現場では、注湯条件の判断や製品ごとのハンドリング、仕上げ作業など、経験に基づく技能が求められる場面があります。
すべての技能を自動化できるわけではありませんが、条件設定や動作手順など、標準化できる部分を設備やシステムに組み込むことで、作業の再現性を高め、技能継承を支援できます。

鋳物の仕上げ工程でグラインダ作業を行うロボットシステム

3. 品質の安定化

搬送や注湯、製品の取り扱いなどを人手で行う場合、作業者によるばらつきが生じることがあります。
自動化によって動作や条件を一定に保ちやすくすることで、作業のばらつきを抑え、品質の安定化につなげることができます。

4. GXとエネルギー効率向上

鋳造工程では、溶湯の搬送や待ち時間、鋳造不良による再溶解など、エネルギーのロスにつながる要因があります。
自動化によって工程間の無駄や作業のばらつきを減らすことは、生産性の向上だけでなく、省エネルギーやGXへの取り組みにもつながります。

5. 設備老朽化と段階的な自動化

工場全体を一度に自動化することは、投資面でも運用面でも現実的とは限りません。
既存設備を活用しながら、注湯、搬送、仕上げなど必要な工程から段階的に自動化する方法もあります。その際には、前後工程とのつながりやレイアウト、搬送能力、メンテナンス性まで考えることが重要です。

鋳造現場で注目される3つの自動化テーマ

近年の鋳造現場では、作業そのものの自動化だけでなく、材料や製品の流れを改善することも重要なテーマとなっています。

1. 注湯歩留まりの向上

手作業による注湯では、作業者によって注湯の流線や位置がばらつくことがあります。
そのため、安定した注湯を行うために湯口カップを大きめに設定し、許容できる範囲で上限まで注湯するといった対応が取られるケースがあります。
注湯工程を自動化することで、注湯位置や動作を一定に保ちやすくなります。これにより、湯口カップを小さくできれば、製品として必要な溶湯以外の部分を減らし、注湯歩留まりの改善につなげることができます。

2. リターン材の搬送

鋳造工程で発生するリターン材は、再び材料として利用されます。そのため、発生したリターン材を回収し、適切な場所へ搬送する物流も重要です。
搬送作業を自動化することで、作業者の負担軽減だけでなく、工場内の物流効率化にもつなげることができます。

3.中間仕掛管理・工場内物流の自動化

鋳造工程から仕上げ工程に至るまでには、製品の一時保管や搬送など、さまざまな工程間物流が発生します。
こうした中間仕掛の管理や工場内物流を自動化することで、製品の流れを整理し、工程間の滞留や搬送作業の負担を減らすことができます。
鋳造工場の自動化では、個々の作業だけでなく、材料から製品までの流れを見ながら設備を考えることが重要です。

鋳造工程では、どのような作業を自動化できる?

三明機工では、鋳造工程におけるさまざまな自動化に対応しています。
 ・ 材料供給
 ・ ノロ取り
 ・ 溶湯搬送・注湯
 ・ 中子ハンドリング
 ・ 粗材搬送・取込
 ・ 加工・仕上げ
ロボットによる作業の自動化だけでなく、搬送設備や制御、既存設備との連携などを含め、工程に合わせたシステムを構築します。

三明機工が考える鋳造自動化

鋳造工場の自動化では、ロボットを導入すること自体がゴールではありません。
「どの工程を自動化するのか」に加えて、
 ・ 前後工程とどのようにつなげるか
 ・ 既存設備とどのように連携するか
 ・ 現場で無理なく運用できるか
 ・ 将来の設備拡張に対応できるか
まで考えて設備をつくることが重要です。
三明機工では、必要に応じてお客様の工場を訪問し、実際の設備や作業環境、前後工程とのつながりなどを確認します。
まだ具体的な設備仕様や自動化範囲が決まっていない場合でも、現場を見ながら課題を整理し、自動化の可能性や進め方を一緒に考えることができます。
三明機工は、鋳造工程における自動化案件を通じて培ってきた経験を活かし、ロボットだけでなく、搬送、制御、設備レイアウト、前後工程との連携まで含めたシステムを提案します。
すべてを一度に自動化するのではなく、既存設備を活用しながら必要な工程から段階的に進める。
鋳造工場ごとに異なる生産品種、設備、レイアウト、作業方法、投資計画に合わせて、現場で実際に運用できる自動化を考えることが、三明機工の設備づくりです。

ファンドリーテック+エキスポ2026に出展します

三明機工は、2026年9月9日(水)~11日(金)に東京ビッグサイトで開催される「ファンドリーテック+エキスポ2026」に出展します。
会場では、これまでに手掛けてきた鋳造工程の自動化事例をはじめ、加工・仕上げ工程向け工具交換自動化システム「Oneタッチャブル」の実機デモや、3Dシミュレーションを活用した設備計画についてご紹介します。
鋳造工程の自動化や省人化、既存設備の更新などをご検討中の方はもちろん、今後の設備計画に向けて情報収集されている方も、ぜひ三明機工ブースへお立ち寄りください。
展示内容や講演の詳細については、以下の出展案内をご覧ください。
「ファンドリーテック+エキスポ2026」出展・講演の詳細はこちら


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